最初に日夜COVID19と戦っている医療関係者の皆さん、行政機関前線の皆さんに対する感謝の念を記す。

まだまだ油断は禁物だが、彼等のおかげで、感染第1波の峠は越えつつあるようだ。

多くの犠牲を払いながら今回学んだことは、この国の行政トップの危機管理能力の欠如だが、定量評価なしで情緒的に緊急事態宣言を出して、その後の緊急対応措置と緩和措置の発動の判断を地方行政府に転嫁したことにより、我々は改めて地方自治の意識、コミュニティの大切さ、人任せでない自らの参加と行動の大切さも学ぶこととなった。

もう一つ、自粛と補償の議論を通じて明らかになったのは、いくら補償するにしろその財源は我々の納めた税金であり、それを我が物のように出し惜しみする財務省と内閣行政府の政治家たちの思い上がりと浅ましさだが、それによって、源泉徴収の天引き制度により一般に納税意識が薄い我が国で、俄然税金とその使い方に対する意識が高揚した事は特筆すべき事だと思う。

BCG接種効果か、国民の自発的な自粛効果か、コンパートメント居住者の多いためか、マスクや手洗いが習慣化しているためか、まだ詳細はよくわからないが、満足にPCR検査や抗体検査も行き渡らない状態で、為政者による十分な施策もなしに、感染者・犠牲者を一定数以下に抑えている事は注目に値する。

我々の社会は、考えていたより柔軟性に富み懐が深く、自律的なのだろうか。よくわからないが、そうであれば良いなと心から思う。

そんなわけで連休明けに蟄居状況をほんの少し解き、近所の植木屋に植栽を求めに行く。

犬の散歩の折、ご近所の生垣やお庭を飾る色とりどりの薔薇の花を眺めるうち、我が家の庭もぜひ彩りを添えたくなったというわけだ。
昨年の台風と大風で庭にあった薔薇のアーチが倒れ、移植したその薔薇が今年は蕾を結ばないのである。

植木屋(今どきはガーデンショップか)の敷地内から気に入った大苗2鉢を選び、持ち帰った翌日、庭に穴を掘る。

テレワークと称して閉じこもり、電車のつり革さえ握らなくなったヤワな親指の皮が、スコップで土を掘ったら早々に破れた。爆

家人によると一に土壌、二に肥料と水やりという事なので、教科書に従ってこの苗には過分ではと思うほどの穴を掘り、たっぷり養分の入った袋入りの土を大量に撒いた上に植樹した。

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写真で見ると大した事ないが、大汗かいて掘った穴二つ。久しぶりの生産作業。笑

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植樹後の記念写真もパチリ。

手前の真紅がアンクル・ウォルター君、彼方の黄色がゴールド・バニー嬢。

昨日まで精一杯華を振りまいてくれた石楠花嬢には申し訳ないが、桁違いに庭が明るくなった。

いよっ千両役者!

なんとか大きく育ってほしいものだ。

# by windypapa | 2020-05-11 21:53 | 日々是好日 | Comments(0)

巣籠週間も後半に入る。庭では石楠花の蕾が綻んできた。

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今日の日経朝刊1面の「春秋」になんと長岡鉄男の言葉が「名言」として引用されている。
「手段が目的化することを趣味という」
世の中変わったものである。(笑) 長岡教徒の皆さん、おめでとうございます。

さてコメットさん、もといExogal Cometの試聴の続き。
CDプレーヤーに接続して聴いてみる。

LVB 弦楽四重奏第9番ラズモフスキー第3番 Gewandhaus Quartett
滑らかで奥行き感のあるストリングスが音場感たっぷりに歌う姿が眼前に現れる。
第2楽章の冒頭のチェロの同音連打の音の立ち方に耳がひきつけられ、これはコル・レーニョかピチカートか今まで悩まなかったことに演奏中ずっととらわれてしまう。
おかげで結構長い第2楽章も最後まで聞いてしまう。(笑)

Quincy Jones & Sammy Nastico Orchestra "Basie & Beyond"
我が家のど定番。これがド迫力でゴージャスに鳴らなくては論外となるソース。
期待にたがわず、輝く金色のブラスと突き上げるリズムセクションが音の絨毯爆撃を浴びせかけてくる。
"Grace"でKirk Whalumが聞かせる匂い立つようなソプラノサックスは白眉だ。きらきらと音符の飛沫が降りかかってくる。
合格!

コメットさんは果たして我が家に馴染むのか_f0068878_09270477.jpg


De Lalande作曲 "Lessons De Tenebres" 写真のドクロのCDですな。
15年位前に大阪のO氏の勧めで入手したが、我が家のシステムに馴染まずにここまで来た。
試聴用CDを探す手がなぜかこれを拾い上げた。

シンプルな構成の古楽器の奥深い響きとそこに浮き上がるソプラノの透徹した美しさを再現できることを目指し幾星霜。笑 ヴィオラ・ダ・ガンバの深みのある音色とソプラノの高く昇華する様を評価するオーディオチェック用ソースとして手元に置いてきたが、音楽そのものを通して味わうには至っていなかった。

しかしExogal Cometの素性から、面白い結果が出るのではないかという予感がする。

Lessons De Tenebresとはイースターの直前の週の水・木・金の夜に行われるお勤め(読詠)で、ここではフランスバロック期の王宮内で演奏された私的な聖楽を指すそうだ。
独唱とベースラインとコード進行をサポートするバッソ・コンティヌオBasso Continuoによって構成され、このCDではIsabelle Desrochersのソプラノ、Mauricio BuragliaのテオルベTeorbe、Nima Ben David のviola da gambe、Pierre TrocellierのClavecin & orgueによる編成となる。
このCDではDe Lalandの水曜、木曜、金曜のLesson3曲の前後を、Marin Marais, Robert de Visee, Louis CouperinのTombeau(故人を追悼する器楽曲)が固める構成となっている。

今までは中空に立ち昇るソプラノやヴィオラ・ダ・ガンバの哲学的な音色の再現など、オーディオソースとして断片的に聞いてきたが、今回試聴して初めて「音楽」としての素晴らしさに気付かされ、あらためてライナーノーツを老眼をこすりながら拾い読みしてみた。

音楽的才能に恵まれ15歳にしてルイ14世の御前で歌を披露したというMarrie Anneと一つ下のJeanneの二人のDe Lalandの娘は、1711年に25歳と24歳という若さで天然痘で夭折したという。
そしてここに残される3曲は元となるモチーフはずっと以前から演奏されていたと考えられるが、その様式などから娘たちの死後完成されたものと考えられている。

同じ感染症に苦しめられる人間として、初めてバロック期の作曲家と思いがつながった気もする。

そんなフランス古楽のCDをExogalは単なるオーディオチェックソースを超え、美しくもはかない楽曲として提示してくれるのだ。

1.Marin Marais "Tombeau pour Monsieur de Lully" viola da gamba の音色の深み、彫りの深さ、奥行き感溢れる音場
2. De Leland "Lecon du Mercredy" Isabelle Desrochers 神々しく清らかで浸透力のあるソプラノ 深みのある音色でサポートするガンバとのコンビネーション
ひときわ透明度が増し臨場感に満たされた音場の中にとっぷりと浸る。魂が掴まれ、震え、浄化される。
3.theorbe テオルべ(リュートの一種)の音色、その弦の震えまで見えてくるような立体感

予感は当たった。Exogal Cometの仲介でついに我が家の装置とソースが互いを理解したのだ。
Exogal Cometはこうしたシンプルな器楽編成プラス声楽という構成の音楽に抜群の強みを見せるようだ。

この結果に気をよくして、我が家では今までロットの歌声もシューマンカルテットの演奏もべったりと平板で奥行きがなく、デッドストック化していたDame Felicity Lott & Schumann QuartetによるMahler ”リュッケルト歌曲集”を試しに再生してそれを再確認した。
どこか国際線の機内エンターテインメントで聴き心に残って入手した"私はこの世に捨てられて Ich bin der Welt abhanden gekommen"が、奥行き感をもって蘇る。

Joni Mitchell "Travelogue"
"Woodstock", "Slouching Towards Bethlehem"で満艦飾のフルオーケストラを従えて歌うジョニ姐さん、溢れるばかりの情報量を破綻なく装置が歌いきれるかが試される情報過多ソースだが、ジョニの歌声がバックに滲み出ることなく、オケの細部まで照らし出しながら、ぎりぎりのバランスで壮大な歌の絵巻物を成立させる。
ともすればこれでもかのオイリーな皿が並ぶディナーを無理やり口に入れたような後味となるところ、音と音が激しく絡み合いながらも、見通しを確保して音楽性を確保させる。

Comet嬢、大編成のオケがバックでも、歌い手にスポットライトを当てて浮かび上がらせるのが巧みなようだ。

Helene Grimaud/Es-Pekka Salonen指揮Swedish radio symphony orchestra & choirを聴く。
LVB fantasia for piano, chorus and orchestra in c minor, op.80
Arvo Part "credo" for piano, mixed choir and orchestra
何度も聴いたソフトだが、今まで気づかなかったベールを一枚接いだような音の鮮度、瑞々しさにため息をつく。
特にコーラスのクリアネスが曲を引き立たせる。
トッティと重なっても負けないコーラスの明晰さと力強さ。ソロイストの実体感。圧倒的なフィナーレの量感、音の塊。

どうやらCEC TL3 3.0との相性はすこぶるよろしいようだ。

我が家の電源環境にCometが慣れてきた様子が伝わってくる。たぶんそこそこ長い間通電もされていなかったんだろう。
当初に感じた左右の音場感の「限定感」は霧消し、さらに見通しが良くなってきた。

これにはもう一つ理由がある。

少ないネット上の記述から下記の情報を見つけた。
Exogal Cometを上下さかさまにして設置したほうが音場感が出るというもの。

へん、DACを裏返しにして音が変わりますかってんだ。 

まてよ、オイラもTDA1541A DACを裏返しにして使っているなあ。(笑)
上記リンク情報ではCometの基板は上蓋に取り付けられているそうで、裏返しにすることで通常の重力負荷に変えるわけだ。TDA1541Aとは逆の発想。
しかしやらいでか。と裏返しにして試聴したのが上記CDプレーヤー試聴の途中から。


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こんな感じに裏返しで再生しています!(Comet)

つまりエージングとセッティングの双方がじわじわと効果を上げているということだ。

その状態でもう一度DELAに戻って音楽ファイルを再生する。

Melody Gardot "The Absence" "Se Voce Me Ama"
これまでのDACの方がむしろアナログ的な音である。それもOrtofon SPUのような音。音のエッジを綺麗に角取りし、ヴォーカルには少しエコーがかかったような音。
対するCometは、カートで言えばLYRA Scalaのような、にじみのない、現代的でエッジの効いた音である。ヴォーカルの唇はありのまま。バックのストリングスはきめ細かく描かれ、遠近感を伴って背後にスーーっと広がっていく。

Karajan 指揮ミラノ・スカラ座管"Cavalleria Rusticana"
"Preludio", "'O Lola ch'hai di latti la", "Preludio Tempo 1" 立ち上がり、立ち下がりの早い、すこぶるトランジェント性能の高い音。

Elton John "Goodbye Yellow Brick Road"
"Funeral For A Friend/Love Lies Bleeding" 96/24 ハイレゾ盤
多重録音にシンセがびゅんびゅんかぶる70年代初頭のエルトンの意欲作。音数が多くバスドラもズンズン入るソースで、これまで大音量とイキオイで誤魔化して(^-^;きたが、ようやく本来の音を再生できたように思う。圧巻である。

と延々と試聴した結果、Exogal Comet嬢が我が家のスターティングメンバーに居座ることに相成りました♪

# by windypapa | 2020-05-06 10:05 | オーディオ | Comments(0)

巣籠週間にぼやく

昨夜の首相会見の内容に日本国中が失望のあまり沈んだ。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議
「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 5 月 4 日)
緊急事態措置対象地域の判断に当たっては、感染の状況(疫学的状況)、医療提供体制(医療状況)や、近隣の都道府県の感染状況等を踏まえて、基本的対処方針諮問委員会での議論を経て、政府において総合的に判断されるものである。
① 感染状況(疫学的状況)
・新規感染者数等(新規感染者数、累積感染者数、倍加時間、感染経路不明の感染者数の割合等)の水準、近隣都道府県の感染状況 など

② 医療提供体制
・ 医師が必要と認めるPCR等の検査
・ 院内感染の制御
・ 救急医療など、その他の一般医療への影響
・ 新型コロナウイルス検査における感染疑い例への医療提供ないしフォローアップ体制
・ 医療機関の役割分担の明確化や患者受入先の調整機能
・ 重症・重篤例の診療体制
・ 病床の稼働状況やその動向を迅速に把握・共有できる体制
・ 軽症者等に対応する宿泊療養施設等の確保など、今後の患者の増大を見据え、重症者から軽症者まで病状に応じた迅速な対応を可能にする医療提供体制
○ 専門家会議としては、各都道府県において上記の項目が達成されるよう、知事の強力なリーダーシップのもと、広域での連携を深め、具体的な取組がなされることを求めるとともに、政府に対し、各都道府県における医療提供体制の整備を強力に支援することを求める

専門家会議が示すいくつかのインデックスがあるが、政府はそれぞれに具体的な定量基準を付与することなく、つまり現在はどの数値で、緊急対応を脱するターゲット数値はどうあるべきかを示すことなく、「総合的に判断」して延期を決めたのである。
首相は専門家会議の意見に従って方針を決めたというが、判断は政府に委ねられているのであり、首相は判断根拠を説明する責任がある。

こうした「まやかし」の会見そのものに問題はあるが、会見後のプレス質問でこの点が追及されないことへの驚きも大きかった。
冒頭の幹事役?フジテレビ、産経新聞は仕方ない(笑)として、他の報道社の切っ先の鈍い、ポイントを外した質問にあきれてしまった。
報道番組の鋭い追及のコメントはどこへ行ったのか?官邸ではそういう質問が憚れるのか?大事な会見にエース級の記者を寄こしていないのか?

こうした疑問を解く一つのカギとなるような記事を見つけた。
日本マスコミ文化情報労組会議のHPhttp://www.union-net.or.jp/mic/ に載ったという「報道関係者への『報道の危機』アンケート結果(概要)について」の内容が、月刊「創」編集長の篠田博之氏の記事

以下その孫引き

●政権批判の報道は上層部が常にチェックしている 政権や自治体批判をしていたスタッフが部署異動になる 政権批判の内容に対しては細かい裏取りが必要だと言われ結局見送りになる 事前予定項目に政権批判のニュースが入っていたのにいつのまにか変更になっている こういう事例が森友以降目立っている。(関西の民間放送局の関連会社・取引のある制作会社社員)

●政治ニュースで政権からクレームが来ないかだけを考え、少しもでも何か来そうだと誰か幹部が指摘すると、本来問題点を指摘することをやらなくてはいけないのに、放送をやめる。或いは表現をオブラートに包んで 、何が問題かが分からなくする。それが繰り返されることで、段々面倒なものはやらないとなり、或いは幹部に言っても放送しないだろうと考え、やらないのが当たり前になり、思考停止状態。おかしなことがおかしいと言えないどころか、気づかなくな り、あげくのはてには、問題にすることがおかしいと、ただの政権の方針を垂れ流す広報機関になり下がる、そんな事態が目の前で起きている。 (東京の民間 放送局社員 報道局)

●報道番組のディレクターですが、理事や報道局長からの介入が酷い。報道局長とその部下の女性記者に官邸からホットラインがあり、政府、安倍総理の広報原稿を読むだけになっている。日曜討論に与党しか出ない、総理会見の質問を打ち切り、女性記者が総理の代弁をする。全てホットラインのせいであり、部長や編集長級は転勤をちらつかされて言いなりです。(放送局社員)引用者註:これはいかにも大越をスポーツ番組に異動させた某公共放送ぽいなあ

●自主規制。正直、政権与党から直接的な圧を感じた事はないが、内側にいる我々が勝手な忖度し、中立公平という謎の概念に、ジャーナリズムを放棄するような判断が多々見られた。ジャーナリズムよりも企業倫理が勝ってしまう現状に危機感を感じ続けている。(東京の民間放送局の関連会社・取引のある制作会社社員=ニュース報道番組)

●忖度がまかり通っている。総務省が、理事がこう言っている、という主語で悪びれもなく指示が下りてくる。幹部も上司も思考停止で、監督官庁の意向を忖度するのに必死で、唯々諾々と上からの指示に従っているという感じ。疑問を呈するという姿勢がそもそもない。(放送局社員)

こんなことが実際に起きているとは信じたくはないが、平和ボケの日本では実際に起きているのかもしれない。まっこと憂鬱になる。

官僚も報道も権力者への忖度で操れるなら、憲法を変えるまでもありませんね。

# by windypapa | 2020-05-05 09:21 | 日々是好日 | Comments(0)

彗星あらわる

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庭にクレマチスの花が咲いた。


むかしコメットさんというTV番組があった、なんていうと年がばれるが、ワシが言うのは九重祐三子版じゃ。
我が家にやってきたのは魔女っ娘ではない。Exogalというギャルだ。いやちがう。(;'∀')
以下AxissのHPから無断掲載。

2013年スタートの最もホットなアメリカのデジタルオーディオ機器メーカー。かつてワディアのメイン・エンジニアとして、往年の名器Wadia27,Wadia9など多くの優れたDACを設計したJim Kinne(ジム・キニー)氏がチーフ・テクノロジー・オフィサーを努め、DSPに秀でたJan Larsen(ジャン・ラーセン)氏とともに設計に携わる。最先端のデジタル技術を駆使した極めてリーズナブルなコストの高音質ハイエンドデジタルオーディオ機器の開発を目指し、2014年、USA生産による”Comet Computer DAC”をリリース。最新のハイレゾ・デジタルオーディオ・フォーマットの殆どに完全対応する高品位D/Aコンバーターとして音楽的リアリティーの格段に優れた高音質を実現。”EXOGAL”とは、EXO(外)と、GAL=GALAXY(銀河)を組み合わせた造語で、”銀河の彼方、遥かなる存在”をイメージしたブランド名。

ということだ。以前から初期Wadiaの製品に惹かれながら、digitalのvintageはその品質が担保されていないこと、修理する腕の良い(そして適価でお願いできる)エンジニアの当てがないこと、そしてなにより価格がいまだに高いこと、などが阻害要因となり手を出せずにいたのだが、ネット上の情報からExogal Cometの存在を知り、Jim Kinneというエンジニアが創立メンバーとなっていることから、大いに注目していたのだ。
ただAxissという大手代理店からリリースされながら、日本語の情報はネット上にあまりなく、ヤフオクへの出品も見当たらないことから、日本マーケットにリリースされた台数は限定的だったのではないかと思われる。
ハイエンドとミドルの需要のちょうど中間付近の価格設定となったことが仇となった?

そんなときにeBayでaffordableなComet Plus(外部電源付き)を発見し、折からのコロナ騒ぎもあってか然したる競い合いもなく、落札することができたのがこれである。
簡単なSPECは以下。(Axiss HPから)

最大許容デジタル入力: 32bit/384kHz PCM & DSD64, DSD128 in DoP(USB2.0), 24bit/192kHz PCM(AES/EBU,S/PDIF), 24bit/96kHz PCM(Toslink)

●デジタル入力: AES/EBU(XLR), SPDIF(75ΩBNC), Toslink, USB-B

●外形寸法: 292W x 47.6H x 190D (mm)

●重量: 3.81 kg

●筐体/フィニッシュ: モノリシックアルミニウム切削加工/<Silver>または<Black>アノダイズ

●オプション: Upgraded Power Supply(Blackのみ)


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裏側はこの通り。

早速DELAにUSB接続して試聴する。

以下試聴しながらのメモ。

Eric Clapton "Unplugged"
Openingの"Signe":ライヴならではの暗騒音は、仮設ステージゆえの床強度の不足によって増幅され、もともと大きく響いていたが、その震動が一桁増えた感じで伝わってくる。観客の声援、口笛もすぐそこで起きているようにリアル。何百回も聞いたAndy Fairweather Lowとの掛け合いのギターも、初めて聞くような新鮮さを覚える。
"Before You Accuse Me"で聴くEricのヴォーカルも臨場感抜群で、声域による歌声の変化、喉の使い方まで如実にわかる気がする。

Tuck & Patti "Time After Time"
照明を落としたスタジオのマイクに向かって歌うPattiの姿が浮かび上がる。Tuckのギターのストリングスのヴァイヴレーションが空気感で伝わってくる。う~~ん、素晴らしい。

Diana Krall "Live In Paris"
"A Case Of You" 声にならない息の手触りまで伝わる実体感溢れるヴォーカル。ピアノのペダルワークや鍵盤を押さえる付帯音までリアルに伝わる実体感。暗くなった会場でスポットライトを浴びるピアノとクラールの姿が眼前に広がる。ライブ会場内の空気の動きや聴衆のざわめきを立体的に伝わる。

Cornelius "Sensuous"
"Sensuous" ピーンンと鋭く余韻を残しながら消えていく高音の上昇する高さ。右chギターのダウンストロークのニュアンスの変化。

Beatles "Abbey Road" 2019 Remix Edition 96kHz/24bit
全体的にヴォーカル&コーラス、そしてギターはクリアに、ドラムス、ベースの音量は増量されて聞こえる Remixの意図がより反映されたサウンドで再生される。
"Come Together" ハモリのヴォーカルの声がはっきり聞き分けられる ギターのチョーキングサウンドがよりクリアになった。
"Sun King"のRingoのシンバルワークや誰が叩いているのかわからないパーカッションなど、細部がより鮮明に浮き上がる。

試聴のため必要以上に細部に聞き耳を立てているせいだろうか? そうかもしれない。 しかし実際、聞き流していたディテイルが耳に入るのだ。

ここまで聞いて、いろいろディテイルの変化に気付かされることはあったが、音自体、正直なところ今までと比べてよくなったのか(僕の好みの音に近づいているのか)わからなかった。

僕自身がオーディオ的に聴感が発達しているほうではないうえに、Exogal Cometは、これ見よがしの迫力の低音や目の覚めるように広がる音場感を差し出してくれるわけではないからだ。

しかしミリ単位の変化かもしれないが、何か僕にとって大事なものが確かに変わっているのだ。

もう一度以前のセットに戻して同じソースを流して聞いてみて、再度Exogal Cometに戻して聞いてみてようやく分かった。

以前のセットのほうが、サウンドステージは広く感じるし、オーケストラのトゥッティの押し寄せるチカラもイーブンかもしれない。

でもExogal Cometで聴く音には「芯」を感じるし、聴き手の感性に踏み込む「浸透力」を感じさせる。

DELA音源だけでは白黒がつかないので、CDプレーヤーCEC TL3 3.0につないで第2ラウンドに移ろう。

引っ張るなあ。(^-^;


# by windypapa | 2020-05-03 15:39 | オーディオ | Comments(0)

物資投入週間

コイケさん命名のStay (at) Home Weekに突入。

こういう時期なので、来客はない。
来客はないが荷物は届く。

不要不急の物品購入は控えるべきなのだろうが、自宅でPCに向かうとどうもいかん。clickしてしまう。(-_-;)
実運送に携わる皆様、申し訳ない。

まずはこちら。先日の黒蛇に味をしめてまたまた極太ケーブルの到来。
その名もCOBRA。

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スネークマンショーじゃないんだから 汗

太けりゃいいってもんじゃないんだけど、なんか心強いのも確か。笑

どこに使おうか。試しに前回効き目のなかったレヴィンソンML-1の電源部につなぐ。
・・・やはり変化は感じないが、時間もあることだし、そのまま試聴を続けると・・・

ほう。変化が現れた。
ケーブルの形状やその名称から、低域の押し出しの強いピラミッドバランスでワイルドな音を期待していたのだが、出てきた音はむしろ締まった低音の、落ち着いた音。

なるほどな。雑味がなくなる方向で良いといえば良いのだが・・・

現状セカンダリーのML-1に使っても意味ないので、パワープラントPS Audio P600につないで様子を見ることにした。

郵便配達は二度ベルを鳴らす、というわけではないが、相前後して届いたのがこちら。

コロナ禍で揺れる国からの発送なので、時間がかかるだろうと思っていたら、DHLはたいしたものだ。(箱はFXだけど)

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中身はこちら。EXOGAL COMET PLUS。

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さてさていかなることになりますか?

お立会い。


# by windypapa | 2020-05-02 17:47 | オーディオ | Comments(0)

好きな音楽やスポーツの話題

by windypapa