Mark Levinson ML-1ゆるゆると始動

明けた12月6日月曜日にCAMAC-RCAコネクターーが届いた。早速接続するのだが、LUXMAN CL-35ⅢよりML-1のOUT端子の位置が外側に遠くなったため、CARDAS 300B RCAケーブルが届かず、結局パワーアンプもDelphiから出して新しいラックに入れることになり、結果スピーカーケーブルをMITから以前使用していたノーマルケーブルに戻さざるをえなくなった。

この時に備え前夜から通電を始めておいたML-1にすべての機器を接続し、アナログから聴きはじめた。一聴してゆるゆるの音である。輪郭がぼけ低音がだぶつく締まりの無い音。通電が足りないせいかと思ったが翌日聞いても同じなので、やはりフォノモジュールがMC用のユニットだったかと納得しかけたが、インピーダンスが合っていない可能性もある。上蓋を開けてフォノモジュールについている小さなスイッチを切換えてみる。音は変わるが根本的な改善は見られない。インターネットで再度ML-1の内部写真を見ると、MMカートリッジを接続して聞いている人のものは二つのフォノモジュール間がぽっかり空いている。手元の物はそこにレビンソンマークの入った紺色シールが貼られたモジュールがマウントしてある。よく見ればJC-1−ヘッドアンプのモジュールそっくりである。

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これでようやく得心した。このML-1はMC対応モデルなのだ。だからSURE V15typeⅢをつなぐと入力オーバーであんなぼけた音が出るのだ。MC対応モデル=付加価値付きでMM対応モデルより高価=幸運な買い物をした、と舞い上がったが、はてさて肝心のMCカートをどう調達するのか? むらむらと新たな購買意欲が湧き起こってきたが、同居者にその必然性について理解を得るには段階を踏む必要がある。思案のしどころである。

一方CDは聴きはじめて10分でSuper Wooferのボリュームをぐっと下げ、30分で完全に外す決心がついた。JBL D130の低音再生能力をUnder Ratingしていたことに初めて気付いた。今迄CL-35MKIIIで一定の周波数以下ばっさりと切り落とした音を聞いていたことになる。使い古された表現だが音場の幅・奥行きがぐっと広がり、立体感が醸成されると同時に静謐さが増した。Sub Wooferはリビングルームに運ばれ42”TVの新たな補佐役となった。

リッキーの”POP POP”を聞いて驚いたのは彼女の歌う歌詞が聴き取りやすくなったこと。おお、さすがに3年もアメリカにいればリスニング能力も向上したか、というのは大きな勘違いで、ML-1の分解能の賜物のようだ。赤ん坊の声も他の音に混濁することなくクリアに分離されて聞える。一方で過剰な低音が暴れる場面もある。アポロのセッティングを追い込む必要があるが、視覚的なDelphiとの調和を崩したくないので手をつけられない。

レビンソンへの思い入れから、最初からフェアなジャッジは出来ないだろうとたかをくくってはいたが、CD再生については上記のようにはっきり結果が出てしまった。フォノ再生についてもおそらく同様の結果となろう。何年も手を入れていないレビンソンよりも、手塩にかけたCL-35Ⅲに軍配が上がる部分もあろうかと期待をしていたのだが・・・。CL-35Ⅲを質に新たにMCカートを購入しようなどとよからぬ算段をはじめる私であった。

by windypapa | 2004-12-06 12:28 | オーディオ | Comments(0)

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