平成が閉じる前に

さてとゴールデンウィーク。

先日SME3012のオーヴァーハング調整をした時からうっすら気がついていたんだけど(~_~;)、カートリッジのスタイラスがレコード面に対して垂直になっていない気がするのだ。

ネット上の情報を見ると、SME3012のアジマス調整は、カートリッジシェルの取付口のところ、アームの下側に付いている小さなネジを緩めてアームパイプの角度を調整するようなのだが、手持ちのSME3012 Prototypeにはそのネジがない。

他の部分を見ても、それらしい調整ネジが見当たらないので、しばらく見て見ぬ振りを決め込んだ。笑

しかし、左chの音像の広がりが右chに比べて弱い。頭(耳)を左側に少し寄せても、やはり弱い。

仕方ないのでレヴィンソンML-1の左chの音量を少しあげてバランスをとる。

でもなあ、これはやはりゴマカシだよな。ゴマカシたまま令和を迎えるのはよろしくない。うん。???

というわけで、留守番で時間だけはあるGW2日目に袖をまくってアジマス調整に取り組んだ。

まずは百均で求めた鏡を使って目測確認。やはり下の写真のように曲がって見える。

平成が閉じる前に_f0068878_09050425.jpg


平たいシェルをアームに嵌めて、上に水準器を乗せて見るとこの通りだ。

平成が閉じる前に_f0068878_07540954.jpg

アームの調整方法がわからないので、シェルとカートリッジの内側の取付ネジにスペーサーを一枚かましてみる。

平成が閉じる前に_f0068878_13333741.jpg


するとこんな具合に、カートリッジの実像と鏡に写った像が直線に近くなった。

オーバーハングと針圧を再調整して、ヴィニルを聴いてみる。
おー、これこれ。
左右の広がりのバランスも自然になった。
ヴォリュームを上げても気持ちよく音が広がるぞ♪

と気分の良くなったところ、宅配のお姉さんがやってきた。


平成が閉じる前に_f0068878_07530733.jpg

ortofon 7NX-SPK 550 7N+6N PURE COPPER+PC OCCという長ったらしい名前のSPケーブルの到着だ。

こちらも前から気になっていた、TAD TD4001とPT-R7Ⅲという中高域ユニットへの信号ケーブルの梃入れだ。

アポロのグリルを外し、PT-R7Ⅲを取り外してPCOCCに付け替える。

平成が閉じる前に_f0068878_07532107.jpg


TAD TD4001も然り。

平成が閉じる前に_f0068878_09213235.jpg

そして根元のネットワークボックスにつなぐ。


平成が閉じる前に_f0068878_09242585.jpg

言葉で書くと簡単なれど、狭いところに体を入れて、あるいは腕を伸ばして差し入れ、ローガンもものかわネジを回して小さな穴に被覆を剥いた銅線を差し込むってえのはあなた、しんどい作業ですぜ。笑

ともあれ一件落着。誰だ?肩で息しているのは?

そそくさと試聴してみると、一聴、情報量が増えている。中高域のケーブルを交換したのに、なぜか低域も厚くなっている。不思議だ。
ロッシーニ “スターバト・マーテル”のテノールのAria、"Cujus animam cementem"、続くソプラノのDuetto "Quis est homo"の、テノール・ソプラノの浮き上がるさま、背景とのコントラスト、その奥行き感が絶妙だ。
僕はどうかしてヴォリュームを大きくしてしまい、テノールやソプラノが割れたりビビったりすることがあるのだけれど、オーバーハング調整後はそんな時でも歪み感が少なくなり、割れは割れとして受け入れられるレベルになった。笑
いや、日本盤であることを忘れさせるような素晴らしい音。拍手。


平成が閉じる前に_f0068878_09444300.jpg



Joe Jacksonの名作 "Night and Day"、Night sideを聴く。非常に録音の良いヴィニルだが、一曲目Another Worldのパーカッションの鮮烈な爆発にのけぞりそうになる。なんという切れ味、まるで斬鉄剣。笑
このNight side、流れが良くて、途中で針を上げられないんだよねー。"You think so?"とでも言っているのか、ジャケット中開のJoeが不敵に笑う。

オーケー Joe、僕の負けだ。

平成が閉じる前に_f0068878_09513830.jpg



by windypapa | 2019-04-29 09:59 | オーディオ | Comments(0)

好きな音楽やスポーツの話題


by windypapa