ベートーヴェンのピアノソナタ#30に出会った夜

お盆を過ぎたら急に秋めいて過ごしやすくなった。
おかげで週末は冷房を切った板敷きの間で、窓を開けて風を楽しむ余裕。最高の贅沢。

庭ではバラが、サルスベリが、可憐な花を咲かせる。

f0068878_19115092.jpg

f0068878_19115546.jpg

このまま秋になるとは思えないが、束の間であれ、天の恵みを楽しもう。

さて先週の歌舞伎町セッションで、その筋の先輩に我が家のチャンデバ環境を説明しながら気づいた点が一つ。

ベリンガーは2chに分けるだけで(本来は3chの機能がある)、800hz以上は特設ネットワークで中高域を分離し、LE175と075に信号を送っているのだが、ベリンガーのカットオフをうっかり674Hzに設定していたのだ。

「何を今更」の基本的ミスだが、その時になって気がついたのだ。あー、恥ずかしい。

セッションの翌日、カットオフ周波数を800Hzに変更する。無電源のCR型チャンデバは720Hzくらいの設定なので、ヴァイオリンの音色などに感じる「きつさ」は別の要因だろうとは思うけど、一度コンデンサーの値を調整してみないといけない。

もう一つ、以前調整したCDトラポ、Ayre D-1の読み取りがまた「上滑り」するCDがボツボツ出て来たので、上蓋を開けてピックアップを再調整する。

前回は通常のドライバーで調整したが、ピックアップ側の調整ネジがPCなどに使われる星型ネジでうまく歯が合わず、マイナスドライバーでちょこちょこっと気持ち動かしただけなのであった。(^_^;)

以前Mac Bookを分解した時に使った特殊ドライバーがどこかにあったはずと探すこと約15分、あったあった、普段使わない納戸の棚の中のビニール袋の中に。

f0068878_19120393.jpg



早速D-1上蓋を開けて調整する。ペン型の柄に交換可能なドライバーの刃先を入れるユーティリティタイプだが、スペースが狭いので刃先だけ指で持ってネジを回す。二つある調整ネジのどちらかがよくわからなかったが、回していると外側のネジがDVD用と判明。(外側ネジを時計回りと反対側に回すと、普通のCDをDVDと認識するようになったためわかった。)

そこでDVD調整ネジを元に戻し、内側ネジを時計と反対回りに少し回してみると、ローディング〜STOP〜CDという表示速度が速くなり(読み取り速度が速くなった…のだろう)、PLAYボタンを押すと普通にカウンターが表示されていく。

これでよかろうと蓋をしてシステムに再セット。

CDをセットしてPLAYを押す。

うん?音が出ない。

あちゃー、デジタル出力を繋いでなかった。(・_・;

あらためてPLAYを押すと、うん、読み取りミスがなくなった。

しかも、なんだか音が濃くなり、エッジが効いて来たような。

いつも手前味噌で喜んでばかりだが、次から次にCDを聴いていく。

今までD-1と相性の悪かった(読み取りミスが頻発していた)エレーヌ・グリモーのBOXセットから、Beethovenのピアノ協奏曲#4に続き、#30ピアノソナタを再生する。

今まで気づかずに聴いていたケースは除き、それと意識して聴く、恥ずかしながら初めてのピアノソナタ#30の、雲の上を歩くような闊達で神々しい旋律と、雲間から差す陽光のような音色はなんだ。

「ながら聞き」用のノートパッドを脇によけ、リスニング用ソファの背に体を預けて硬直したように聴きほれる。

参ったなあ。こんな素晴らしいソナタがあったんだ。若き日のグリモーは、やはり吐息をマイクに入れながら「熱演」しているが、もはや吐息は不要。ピアノの音色だけが美しい。

ううむ、これはひょっとすると?と次にトレイに載せたのはコーネリアスのSensuousから"Fit it"

グッと音量を上げて再生する。

見事に復活しました。

ベリンガーでは「失われた」と思っていた、あの迸る鮮烈さが。ドラムスの表皮の振動が見えるようなリアリティと打音の表情・テクスチュアが。

なんというダイナミクス。満願成就だ。

f0068878_19120977.jpg


寝床についても興奮して寝付けない。おぬしは子供か?

翌日、昨夜の音が幻ではなかったことを確認するために恐るおそるシステムに火を入れ、同様の音を確認した時の安堵感。(慣れてしまうまでが楽しいのだ)

そこで欲が出て、取り外していた「特殊合金」製のケーブルをプリアンプとベリンガーの間に挿入する。

・・・オーマイガッ

すでに前にせり出していたはずの音が、一斉に3歩も前に出て、音数も音量も上げた豪華絢爛の音響絵巻を展開し始めたではないか。

音の出足は全盛期の白鵬か千代の富士かという鋭さで、頰に当たる音の迫力はシカゴベアーズのレジェンドLB、ブライアン・アーラッカーの突進のようだ。

しかも全くうるさくない。

いや、参った。白旗。降参。

問題は、このケーブルは自分のものじゃないということだ。笑

夕方には犬を連れて近所の公園へ。おいおい、引っ張るなって。

f0068878_19121448.jpg

f0068878_19121849.jpg
涼しげなヒグラシの声。森に響く。

by windypapa | 2018-08-19 19:17 | オーディオ | Comments(0)

好きな音楽やスポーツの話題


by windypapa
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る