REVOX A77の帰還

「命に危険な猛暑」に対する注意を喚起するテレビ局が平然と放送する高校野球が今年も開幕し、球児たちが「命がけ」で球技に打ち込む毎日が始まった。

高校生諸君が炎天下で野球に興じているのに、サラリーマンが会社を休むわけにはいくまいと、こちらもせっせと通勤する毎日だ。

お互い辛いなあ、ご同輩。

さてさてDACのワイヤーを交換したりチャンデバがどうのこうのと騒ぐ一方、他の「回転系」のメンテも怠るわけにはいかない。と、久々に動かしたREVOX A77 4Tr機の調子が今一つ。

テープ走行にムラがあり、お気に入りのシフのモーツアルト協奏曲がうまく再生できない、どころか、ピンチローラーのところでテープが波打ち、しまいにはキイキイ鳴きだした。

これはいかんとかかりつけのエンジニアに相談すると、ピンチローラーを市販のクリーニング液で過剰にクリーニングすると、ゴムが劣化する場合がある、というお話。

再生前にヘッドとピンチローラーをクリーニングしたときに、馬鹿力でぐいぐい拭いたことがオツムに点灯。

あわててピンチローラーを点検すると、たしかに表面に凹凸が発生している(◎_◎;)

己の無知を今さらながら恥じ入りつつ、エンジニアにピンチローラーとその他点検を依頼し、下記の項目を調整されて過日、REVOX が我が家に戻って来た。

以下、調整の明細とその写真。エンジニアさんから送られたメールからの無断転載…m(__)m

  項目 点検、実施 調整など 交換、備考
現状確認        
  VUは左右同じだが再生実出力が違う Lch5dB低い 調整  
  VUは左右同じだがSOURCE実出力が違う Lch4dB低い 調整  
  録音出来ない L,RともNG 調整 及び録音ヘッド磨き込み
  ワウフラッター不安定 測定値が読めない   ピンチローラー交換
  録再周波数特性盛り上がり 19cm Lch NG 調整  
  録再周波数特性だら下がり 19cm Rch  調整 問題ではないが
  録再周波数特性高音下がる 9.5cm Rch ややNG 調整  
  録音音に揺らぎがある 400Hz時 NG   ピンチローラー交換
  メーター直線性が悪い LRバランス 音量小の時アンバラ   メーターの実力か?
  ピンチローラーが凸凹     ピンチローラー交換
  電源スイッチが抜けやすい 締めリング欠品   不織布、アセテートテープで対策
         
         
クリーニングと磨き、注油      
  ビス磨き 問題なし    
  つまみ汚れ やや汚れ クリーニング  
  キャプスタン磨きこみ やや汚れ クリーニング  
  リール台磨き込み やや汚れ クリーニング 汚れ落ちない
  パネルくすみ やや汚れ クリーニング  
  RCA端子くすみ 黒化くすみ 磨き込み 完全には綺麗にならない
  ヘッドくすみ くすみ 磨き込み  
  テープ走行経路磨きこみ ほぼ問題ないが クリーニング  
  ウッドケース艶落ち   ワックスがけ  
モーター、回転系、操作系      
  長期運転での停止有無 問題なし    
  回転ムラ 19cm 0.04%~0.05%変動 0.03%で安定 ピンチローラー交換後安定
  回転ムラ 9.5cm 0.09%~0.09%変動 0.03%で安定 ピンチローラー交換後安定
  回転異音(モーター) 問題なし    
  回転異音(カウンター) 問題なし    
  回転異音(リール台) 問題なし    
  早巻時バックテンション弱い 問題なし    
  テープスピード 問題なし    
ゴム部品とブレーキ      
  カウンターベルト変形 問題なし    
  ブレーキ点検 問題なし    
  ブレーキパッド必要時交換 問題なし    
  ブレーキ駆動メカ 問題なし    
電気部品交換(必要に応じ)      
  PLAYヘッドアンプ劣化 問題なし   ノイズスペクトラム確認
  PLAYアンプアンプ劣化 問題なし   ノイズスペクトラム確認
  RECアンプアンプ劣化 問題なし   ノイズスペクトラム確認
         
電気調整      
  調整用半固定ボリューム 問題なし 再調整 交換済だった
  安定化電源電圧 問題なし    
  再生周波数特性   再調整  
  録音周波数特性   再調整  
  Biasレベル確認 NG f特要改善 再調整 19cm、9.5cmそれぞれ不適改善
  回転数安定度 問題なし    
  VUメーター振れ幅調整   再調整  
  VUメーターゼロ点左右バランス 問題なし    
  PLAY出力レベル調整   再調整  
  SOURCEモニターレベル調整 問題なし    
  REC時ノイズ 問題なし    
  スイッチ接触改善 問題なし    
  RCAジャック ガリノイズ改善   磨き込み 接触不安定抵抗は改善した
  歪、ノイズ、周波数特性最良状態確認 整備後問題なし    
  ヘッドホン出力 問題なし    
  マイク端子ノイズ確認 問題なし    
総合チェック(整備後)      
  アンプに接続して音出し確認 問題なし    
  FFTにて周波数特性確認 問題なし    
  スペアナにて周波数分析 問題なし    
  LINE入力録音確認 問題なし    
  MICにて録音確認 問題なし    
  スイッチ類操作チェック 問題なし    
  長期動作での発熱チェック 問題なし    
  長期動作での安定性確認 問題なし    


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交換したピンチローラーの新旧比較


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19㎝/secの再生周波数特性の新旧比較

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9.5cm/secの再生周波数特性新旧比較


手持ちの仕事がある中、割り込みに近い形で調整を引き受けていただき、しかも上記のように綿密に根を詰めた作業をしていただいたエンジニアのOさんにあらためて感謝の意を表したい。

戻って来たA77は外観もピカピカに磨きがかけられ、心なしか誇らしげ♪だ。

かくして蘇ったA77で、シフのモオツアルトを聴く。

オーバーホール前の低域にやや偏ったバランスが是正され、すっきりした聴感だが、デジタルファイルとはまた違う、格別なテープサウンド。

Welcome Back!




by windypapa | 2018-08-10 13:17 | オーディオ | Comments(0)

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