柳の下

暑い、というのももはや憚られる今日この頃。

外出すると命の危険があるとTVが連呼しているので、Upper roomならぬBasementに避難してしこしこと半田鏝を握る。暑い。(^^ゞ

先週のTDA1541A DACのMODSの結果に気を良くして、更に同DACの入力ケーブルと、DAC出力段〜出力トランスケーブルをWestern Electric ヴィンテージワイアーに変更しようという腹だ。

さて二匹目の泥鰌やいかに。

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TDA1541A DAC ワイヤー交換後 全景


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入力端子〜DAC基板間のリード線 変更前


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同 Western electric ヴィンテージワイヤー変更後

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DAC出力段〜ファインメットトランス間リード線 変更前


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同 変更後

前回は出力段の抵抗をA&Bに変更とリード線変更の効果が切り分けられなかったので、今回のリード線変更の効果には半信半疑であったが、変更後の再生音は、更に僕好みに振れた♪

緩やかに流れていた2級河川が、1級河川の奔流に変わったかのように電流がどくどくと流れ出した。

音の「圧」が増し、空気の振動が体に伝わる。描写の情報量もぐっと高まった。

こんな短いケーブルを変えるだけで、そんな音質が変化するなんて、いったい誰が信じられよう?

でも仕方がない。事実なのだから。

最近ヘヴィーローテの、Basie&Beyond "Ya Gotta Try...Hardar!"の音の鮮烈さ。とりわけ、フルオケがffを放った後の、空間に音像がフワッと浮遊する、音符の余韻、飛沫の残り香ときたら!

ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管弦楽団 のシェへラザードを久しぶりに聴く。

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冒頭の大迫力のffでは、いつも右側の壁からGodzilla(本物です)が現れる幻覚にゾクゾク背中を震わせ、第四楽章のオケの疾走には自分で手綱を握って草原を疾駆するような気持ちに舞い上がるが、反面、録音の荒さも目立つソースで、イケイケだけでは途中で飽きがくるし、システムの至らない部分に気付いてしまう、危険な音源。

ところが新生TDA1541A DACは、オケの咆哮をそのまま空気のエネルギーに変換して吐き出すとともに、そのテクスチュアをも丁寧に描き出す。ヴァイオリンパートが、くっきりと分離して浮遊する。

15”ウーファーのPeavey Pro Riderがフル稼働で低域を再生する。「今まで単に『出ていた』低域を、そのテクスチュアまで求めるなんてわやや!」という彼の嘆きが聞こえてきそう。

うふふ。まずは思惑通り。さてこれでESS9018アップサンプリング機能付きDSD再生可能 DACにどこまで肉薄できたかなあと、シェへラザードを比較試聴してみる。

するとどうだ!な・なんと、ESS9018 DACの再生音が平板に聴こえるではないか!

こんなはずでは・・・と焦りながらも一度聴き直すが、結果は同じだ。

ハンダに例えると、表面つるッつるッのハンダがTDA1541Aなら、ESS9018は熱が十分伝わらないまま固まってしまった鈍い色のハンダのようだ。(はんだ付け作業の後なので、こんなしょーもない比喩となり申し訳ない)

えらいこっっちゃ。白鵬が御嶽海に負けちまった。・・・くらいの衝撃。

うーむ、これはいけない。白鵬関にもWestern スピリッツを注入せねば。

というわけで、日曜日も扇風機をかけながら半田ごてを握り、ESS9018DACの入力・出力段のリード線をWestern Electric社製ヴィンテージワイアーに換装する。

DAC全景
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うっひゃあ、中身ギッシリ。


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通常はUSB入力(直付け)なので使用していないが、この機会に入力端子〜入力基板のリード線を変更する。写真上は変更前。下は変更後。


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同様に、出力基板〜出力端子間のリード線もWesternケーブルに変更。

変更前
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変更後
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変更するリード線の長さも短いし、あまり期待できんなあ、と思いながら作業を終え、早速試聴する。

するとどうだ、見事に電流の流れが一級河川化し、滔々と旋律が流れ出す。低域の厚みが増し、見事なピラミッドバランスの音像が目の前に広がる。
しかも、劇画的な展開だけでなく、しっかりと情報量が増えた分、音像の現れ方もオーディオマニアを喜ばせる「あるべき姿」を描き出す。

古代ワイアーの導きで、TDA1541Aと、ESS9018ががっぷり四つに組んだ大相撲を取る図が目の前に出来する。

お見事!

え!?プラシーボだって? そーだねえ、自分で半田ごて握ると、どうしても期待しちゃうよねえ。

でもそこまでヤキは回っていない。<(`^´)>

これは愉快。しばらく我が家のCD祭りが続く。笑









by windypapa | 2018-07-22 19:17 | オーディオ | Comments(0)

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