フィリップスの銘素子TDA1541AでCD再生を嗜む

梅雨が明けたと思いきや、前線が居座る毎日が続く。

なんやかやとたて込んだ毎日に記憶を失う前に、先週末行った‶オペレーション”のお話を残しておこう。

課題のベリンガーの調教は、ヒューズ部分への合金投入と電源ケーブルの交換効果もあり、またベリンガー自体がシステムに馴染んできたこともあり、「ブーン」という低いハムノイズは、スピーカーに耳を余程近づけない限り、聞こえなくなった。

代わりに中高域のホーンから出るシャーッというホワイトノイズが気になるが、ネット情報に基づきベリンガーの入力レベルを―7dbくらい下げたら、曲間のSN比は改善した。
あとは、ネット上で様々な提案がなされている、アナログ入出力ボードの改造やスイッチング電源の見直し、クロックのバージョンアップ・・・に踏み切るかどうかだ。

改造はひとまず置くとして、何より喜ばしいことは、ベリンガーがシステムに同化するとともに、再生音に「奥行き」や「ゆらぎ」の官能的要素が宿るようになったことだ。

以前のRCA分配器によるバイアンプドライブと比べて、チャンネルディバイダーを通すことで、出力信号にAD/DA変換を含めた複数の工程が入ってしまうので、信号の純度という点では疑問がつくが、反面、チャンネルデバイダーで仕分けされて出てくる音は、それぞれの帯域で効果的にアンプ・SPを駆動しているようで、少なくとも低域は従来より低い領域まで伸びて振動を伝えてくる。

それはちょっとApolloの足元セッティングを見直そうかな、と思うくらいの変化であり、元のネットワークによるシングルアンプ駆動に戻ることは考えられない。

上記のような環境の下、しばらく前に思いついたフィリップスTDA1541A DACのファインメットトランス出力抵抗の交換を実行した。

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中央の基板に縦4列並ぶのがフィリップスのTDA1541A DAC素子で、右上に二つ並ぶのが、ファインメットワールドの銘トランス。


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出力抵抗(水色→)はヴィシェイの10kΩがデフォルトだが、それをAllen&Bradleyの10kΩに変更。(下の写真)デカい。(笑)

同時にファインメット~出力端子の信号側リード(黄色→)を、Western Electricのリード線に変更する。(下の写真)


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Westernのリード線ははんだ付けしにくいんだよなあ。とぼやきながら、なんとか作業終了。

早速聴いてみよう。

おっ、一聴して音が太くなった。しかも濃い。

これは僕のテイストに寄って来たな。

デフォルトのヴィシェイの緻密で繊細な表現も捨てがたいが、リード線の変更も寄与したのだろうか、立体感、奥行き感が違う次元だ。

手持ちのCDからDELAでよく聞くソフトを10枚くらい見繕い、リスニングシートの脇に置き、次から次へと試聴する。

DELA~ESS9018DACアップサンプリングDACと比べても、音の濃度といい、雰囲気といい、なかなか個性的な音を奏でてくれるではないか。

おほほ。これは金鉱を掘り当てたかな?

自分で半田ごてを握った後によくあるプラシーボを疑い、日を改めて聴いても傾向は同じである。

ついに我が家のAyre D-1とTDA1541A DACが日の目を見る時が来たようだ。ムフフ。

つぎは入力端子~入力基板の信号リード線をWestern化してみようかな♪




Commented by COPY at 2018-07-08 11:24 x
拝見するのが遅くなりました。
そこの抵抗を弄ると音の傾向がガラガラ変わります。
お楽しみ下さいませ。
Commented by windypapa at 2018-07-08 19:32
COPYさん
お久しぶりです。譲っていただいた時のレクチャーにもかかわらず、ずーっと今まで何も工夫せずに生きてきました。(~_~;)
今回はリード線と出力抵抗の両方を同時に交換しましたが、入力端子〜基板間の信号リード線も一度交換してみようと思っています♪
TD1541A X ファインメットトランスDACの真の実力をようやく知りました。(恥)
ESS9018 DACも同様に調整を楽しめるところがあればトライしてみます♪
週末、お目にかかれると良いですね。
by windypapa | 2018-07-02 08:37 | オーディオ | Comments(2)

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