インフルの熱は下がったが、鼻水が出て頭がグズグズ、惨めな週末。ピョンチャンで活躍する日本選手の話題と映像だけが心の救い。
などと受け身の姿勢をいつまで続けても仕方ないので、身の回りのできることに手を付ける。
まず、印刷すると縞模様ができるプリンタ。マニュアルに首っ引きでインクジェットの調整をしても改善できない。純正インク以外を使用すると正規動作を保証しない、というずっと無視してきたお定まりの表示を受け入れて、高価な純正カートリッジを購入したにも係らず、だ。ヽ(`Д´)ノ 責任者出てこい!
見てくれは良いのにつかえねープリンターだこと。
しかしなんだね、こういうとき、さっさと見切りをつけて新しいプリンタに買い替えられる人と、直すことにグズグズ執着する人に分かれるんだろうね。
僕の場合、ほとんどの場合後者のパターンを踏襲し、余計な追いカネを払うことになる。
ビンボー症ともいうのだろうか。
つう訳で、今日もトラブルシューティングのお話。
最近、不調の見つかったCDプレーヤー、Ayre D1。
キーンという動作音が耳につき、ピックアップの読み込み不良も散発する。
デジタル再生は99.99%DELAファイルからの再生となって久しいため、Ayre D1はとんとご無沙汰であったのが、先週末にオーディオの来客を迎える予定が入り(インフル罹患のためキャンセル)、その方がCDを持参された場合に備えて再生したところ、以上のような症状が出たというわけだ。
CDプレーヤーの修理なんて、専門業者に任せりゃよいだろう、と思ってネット検索すると、海外オーディオブランドの修理は驚くようなコスト。
REVOX A77の修理で出費を見込む折、そんな余裕はない。
ネット上の、同じような症状を自力修理した人たちの記事を参考にしみったれ修理を始める。失敗したら腹を括ってプロに出すまで。
まず、キーンという動作音。
曲番の初めが大きく、後半になるにつれ音が小さくなることから、スピンドルモーターの回転音という予想を立てて、Ayre D1の上蓋を外す。
Ayre D1は電源部が別躯体となっているが、本体中身は御覧の通りスッカスカ。
レーザーピックアップメカはDVDとコンパチ、Pioneer製のVXX2653。GoldmundといいAyreといい、このころのハイエンドメーカーにはPioneer製のメカを採用したものがいくつかあるが、音はパイオニアの製品とは一線を画すものとなり、ピックアップ部の独自性を打ち出したエソテリックとは別のアプローチを感じさせる。
ローマへの道は一本ではないのだ。
ピックアップメカの上の井桁状部分を取り外し、スピンドル軸と思しきポイントに、綿棒に沁み込ませたCRC液を塗り込む。
試しにCDをロードして回してみるが、相変わらずキーンキーンとうるさい。CRCを直接吹き付けるわけにはいかないので、即効性は薄れるのだ。
軸のモーターに隠れた部分にじわじわと浸透するのを待つしかない。
次に読み込み不良。
読み込み不良は、レーザーの出力調整が落ちているためで、それを改善するには出力調整VRのネジをほんの僅か回す、とある。
そういわれても、どれが調整用のVRかもわからないし、右に回すのか左に回すのかもわからないが、写真の赤色の印をつけたものがVRと見当をつけ、テキトーに回す。
最初の回し方ではテキトー過ぎたのか、却って読み込みが悪くなったので、もう一度テキトーに回してみたら、なんとなくマシになった。笑
*この記事にアクセスが多いので、テキトーなまま置いておくと申し訳ないので追記します。
上記赤丸内右側がDVD、左側がCDのレーザー調整VRです。PC用の星形ネジなので、それ専用のドライバーで調整します。
8月19日記事参照
容積と造りだけは大そうなAyre D1の上蓋を閉めて、これも休眠中だったPhilips TDA1541Aパラ作動DACの電源を入れて、CDを聴いてみる。
なんとまあ、いまさらながらその豊かな表現力に聞惚れること。
以前は、なんだか物足らなさを感じるうち、ESS9018DACの広く澄み渡った音場に引き込まれてそのままになってしまっていたのだが、LE175導入とバイアンプ駆動効果は、TDA1541A/DACの表現力もぐっとリフトアップしていたのだなあ。
気づけば、スピンドルモーターの回転音も随分と抑えられてきた。リスニングポジションの左耳から70㎝くらいの距離にあるので、ゼロにするのは土台無理。気にならなければ良しとするのだ。
心に沁みる、キャスリーン・バトルの「オンブラ・マイフ」