ここのところ期せずしてオーディオ関係でいくつか事態が展開。
ヒトとモノのご縁は奇なるもの。
Nagraが契機となり、御茶ノ水の師匠の仲介でオープンリールテープが段ボール箱で6つ、今夜、我が家に到着する。
金曜日は同じくNagraを契機としたご縁により、ある方のプロパティを受け取りに山中湖畔に向かう。
土曜日は似たようなご縁で、氷川丸を見下ろす邸宅にワインをいただきに。
年末のHappy Holidaysの祝福が間違って準シニアの僕に届いたというのか?
あるいは子供じみた振る舞いを続ける者への警鐘?
うーむ、求めるものに神が与え給えしものは信仰というが、僕の場合はどうなるのだ?
重荷?喜び?苦行?愉悦?
ままよ、扉を見つけたら開けるのみ。
このお話はまたそのうち。たぶん。
ところで前回、随分前のめりでSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandの96/24ハイレゾファイルを紹介したが、同ソースを試聴された方、いかがでしたでしょうか。
僕が最初に聴いたBeatlesの曲は、自宅の床の間に置かれた日本コロンビア製ステレオセット(一体型キャビネットに足がついているもの)のチューナーがキャッチした"Hello Goodbye"で、前奏なしでいきなり始まる導入部、シンプルで不可思議に上下するメロディーライン、妙に字余りなジョージのギター、などに一発で虜になったことを覚えている。1967年か68年だったと思うが、ほんの少し先立ってリリースされたSgt. Pepper'sは同時体験していないし、(アルバムコンセプトにより?)シングルカットされた曲もないため、ラジオのヒットチャートを専らの音源としていた僕にはキャッチできていなかった。
その後The Beatlesを代表する名アルバムとして評価が確立されたことを知るが、彼らの解散後ずいぶん経ってから通しで聴いたSgt. Pepper'sは、なんだか騒々しくキンキンする印象しか残っていない。
当時使っていた再生機器の実力といえばそれまでだが、しかし現在の装置でSgt.Pepper'sの東芝盤や米キャピタル盤を再生しても、「聴き疲れ」感は拭えない。
44.1khz/24bit音源はさすがに「うるささ」は軽減されていたが、中高域に残るきつさのために、我が家ではヘビーローテ化することはついぞなかったのだ。
我が家ではBeatlesといえばAbbey Rd.のB面”You Never Give Me Your Money"から始まるメドレーであり、○○の一つ覚えのようにそれを再生しているのだ。
今回の96/24音源は、そんな僕の慣習を破る可能性を秘めている。その鮮明な音源照射により発見された新たな気づきにより、あるいは増強されたリズムセクションの風圧により、そして新たなマスタリングで現れたバランスのよさにより。
テープは次々と到着するし、ペパー軍曹は気になるし、やれやれ、時間がいくらあっても足りないぞ。