SELのアジュマの手料理に舌鼓を打ちつつAMSの音を語らう

日曜日午前中、待ちに待った荷物が到着。

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Nagra Ⅳ-L のステレオ改造機である。

Nagraモノラル機の改造で評判の高いエンジニアの方にお願いし、めでたく完成となったもの。

荷姿にもこんな洒落心溢れるステッカーが貼られていて、期待が高まる。

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小さいけど、ずっしりと重い。製造から50年を経て味わうスイス・メイドの質感。

この日は 午後:大学フットボールの試合の観戦、夕方から:ミューザでコンセルトヘボウの公演鑑賞 という予定が入っているので、開梱して中身を目視確認したのみで自宅を出た。

うー、浮き浮きする。

さて、真冬並みの寒気に覆われた冬空の下で行われたフットボールの試合は、天候通り寒ーい内容となってOB一同肩を落として帰路に着いたが、僕はそのままミューザに向かう。

公演前にS氏・O氏と合流し、コーヒーショップでプリBFG。

問われるのも待たずにNagraの到着を嬉しげに報告し、テープ・オーディオの先輩O氏のレクチャーを受ける。
何しろNagraはO氏の先導(煽動?)があって導入したようなものだから。笑

事前にお願いした試聴用のテープをO氏から受け取る。ずっしり重いが、期待も深まる。

歓談後、ミューザに向かう。O氏の知人でかつ著名オーディオブログの主宰者の方にお目にかかり、適度な緊張を保ちながら座席につく。

本日は3階席の右側で、一般のホールでいえばテラス席のような場所である。

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本日のお品書きは以下の通り

指揮  Daniele Gatti
Chello Tatjana Vassilijeva
Soprano Malin Bystrom
Orchestra Royal Concertgebouw Orchestra

ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調
マーラー:交響曲第4番 ト長調

指揮者のガッティは日本での知名度はまだまだだが、欧州では相当な評価を得ている方らしい。

オーボエで始まる音合わせの音響がどう響くのか、いつも興味が引かれるのだが、この日は小編成という事もあり、事務的といっても良いほどあっという間に終了。
それでもA音にコンセルトヘボウの香りが立ち昇ったような・・・

やがてガッティと共に現われたタチアナ嬢が着座し、第一楽章の導入部が美しいストリングスによって滑り出す。

うーむ、香りの高い紅茶をいただいているような、気品のある音だ。

短い序奏の後、チェロが力強く入ってきて音楽を引っ張って行く。今回の席にはチェロの音はコンマ数秒遅延して届くようだが、頭の中で補正しながら耳を傾ける。

予習したデュ・プレほどエッジの際立つ演奏では無いが、よりタッチが滑らかで耳触りの良い音色を楽しめた。

気になるのはこの日のミューザに空席が目立つこと。こんな素晴らしいオケが、4番とはいえマーラーを演るのに、なんと勿体無いことだろう。

20分のインターバルの後はお目当てのマーラーだ。
4番はマーラーの交響曲としては最小の編成ということだが、普通にフルオーケストラ編成で、音合わせにも余韻がある。

予習した、聞き覚えのある第一楽章の不吉な動機。鈴の音、フルート・・・弛緩した意識を覚醒させる緊張感のある音色に引きこまれ、続いて繰り広げられるコンセルトヘボウの素晴らしい演奏を幸福感に包まれて堪能することが出来た。

当日同行したS氏・O氏と公演後に交わしたメールから僕の感想を書き出そう。

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本題のコンサートでは、コンセルトヘボウの音色に魅了されました。

Oさんが仰るように、職人芸を持つ「個」を抑えた、オケ固有の音が聞こえたような気がします。
しかるに「オケ固有の音」とは何か?
それを表現するのは難しいのですが、連想する感覚でいえば、ビロードの肌触りに古材の香り、天窓からの光が差す薄暗い書庫、芳醇なアルコールの舌触り、というところでしょうか。

マーラー第3楽章のチェロ、第4楽章の第1ヴァイオリンに指を滑らせながらグリッサンドで引く箇所があったことに、レコードやCDでは気づきませんでしたが、彼らがそれを一糸乱れずぴたりと決めるところを見て(聴いて)カッコいいなと思いました。

そしてマーラー第3楽章の冒頭、チェロからヴィオラ、第2ヴァイオリンと旋律を繋いでいくその繊細な美しさに心が震えました。

そしてあの鈴の音、ハープの響き・・・

舶来被れの気味があることは承知ですが、普段は途中で集中が途切れるマーラーを、じっくりと堪能させていただきました。

以下もう一つのメールから。

私も「オケ固有の音」について暇に任せて考えておりましたが、やはり各パートで奏法(弦楽器のボウイングやフィンガリング、管楽器の呼吸法や開口部を向ける方向その他)を詰めて、パートが一つの楽器と化すことによって、雑味の無い、楽団固有の音が醸造されているのではないか、という推論に達しました。
コンマスの影響力はまさにその推論に符合するので、我が意を得たり、というところです。
(私の推論なぞはとっくにいろいろな人間が言及していることでしょうから、得意げに書くこと自体恥かしいことなのですが、お二人の寛容さに期待します)

先日書いたヴァイオリン、チェロのグリッサンドもそうですし、オーボエのソロ奏者も楽器を高く掲げてトランペットのように吹いていたのが記憶に残っています。

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公演後は3人でソウル出身のアジュマの手料理を楽しめる韓国料理屋で感想会。ウマ辛い料理に楽しい話が揃ってマッコリも進み、川崎の夜は更けていったので有る。

さて深夜帰宅して、待ち切れずに動作確認の図。

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うひひ。


by windypapa | 2017-11-21 10:52 | オーディオ | Comments(0)

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