かいじん21面相

9月8日 遅めの夏休みをとる。

休日のルーティンをこなした後、地下の作業場にLCRフォノイコ付プリアンプ本体を持ち込み、懸案のフォノ再生のノイズ源を探る。

始めは複雑な配線を見ただけで「ムリ」と敬遠していたが、毎日のように目にするうちに、ラジオペンチやピンセット、半田ごてを入れるに躊躇いはなくなってきた。
慣れとは恐ろしいものだ。

李さんを通じて製作者の張先生に確認したチェック項目(下記)を辿っていく。

1.B電源電解コンデンサーのはんだ付け不良の確認
2.カソードバイパスコンデンサー(KS印字筒形)のリーケージ有無確認
3.カップリングコンデンサー(Western Electric四角柱型)のリーケージ有無確認

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B電源コンデンサーの空端子に隣のはんだ付けが迫ってショートの恐れがあるところ(黄色←)を修正した
四角い赤枠がWestern Electricの角柱型マルチ・コンデンサー。

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大きな筒形のペーパーコンデンサーがスプラグ社製のバイパスコンデンサー。青い矢印の抵抗のリード線がラグ板端子を突き抜けて向かい側のペーパーコンボディに0.1mm喰い込んでいたので修正。

このほか、WE310Bソケットとカップリングコンデンサーのはんだ付けの一部をやり直す。

シャーシ内のはんだカスをよく除去したうえで裏蓋を閉じ、リスニングルームで試聴する。

2時間半経過してノイズ発生せず。

鎮火成功か?

しかし、上記チェックではコンデンサーの不良ははっきり認められず、確たる原因は判明していないため、疑心暗鬼のままである。

夕食後、再び試聴。1時間近く経過してもノイズが発生しないため、終息宣言を行おうとしたその時、再び右chよりノイズ発生。

最初のノイズはボッ、ボッと従来通りだが、その後はブク、ブク、と以前の暴れるようなノイズとは違う種類の音が出る。

うーん、参ったな。

もう、寝る。


9月9日

好天に恵まれた土曜日は、気分転換と車のバッテリー充電、そして家族関係の維持を兼ねて、横浜横須賀道路を下って秋谷海岸~葉山へドライブ。

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佐島漁港の鮮魚店に立ち寄ると、新鮮な地魚がお手頃価格で並ぶ。

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サザエをいくつか求めようかと思案しているうちに、ポリ容器の中の伊勢海老に目が留まる。

うーむ。  喰いたい。

魚屋のオジサンに捌き方を教えてもらい、一尾求めた。海老の奴は元気満々で、オジサンが摑もうとするとバシッと跳ねる。危ない危ない。

腹側の殻についている棘でよく手を切るから先を鋏で切ってから捌く、と教わる。オジサンは手早く海老を氷水で締め、動きを鎮静化させる。

暖かい海洋に住む伊勢海老は低温に弱く、氷水でへたばるそうだ。

ついでに地蛸の茹でたものを求める。

134号線に出て海岸線を北上する。近代美術館のあたりは、ビバリーヒルズもかくやの豪邸が並び、海風もリッチな香りがする。笑

リッチとは無縁の我々は、森戸海岸手前のDenny'sを見つけてウキウキと車を止め、キラキラと光る相模湾と、海岸線の先に浮かぶ江の島を眺めながら軽い昼食をとる。

休憩の後、逗葉新道、横横道路を経て自宅に戻る。 のどかな秋の小旅行。


さてさて、どうやって嗅ぎ当てるのか、午後になって子供たちが前触れなく集まって来やがった。

家人と二人でひそやかに食べようと思っていたが、仕方がない、皆の夕餉のために伊勢海老をおろす。

胴体の透明な部分に包丁を入れると、さっと二つに切り分けられる。さらに腹側に鋏を入れて殻を剥がすと、きれいに身が取れた。うっしっし。

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なかなかの面構えじゃないか、君。

殻はデカいが、中身は知れている。闖入者どものおかげでふた切れしか食えなかった。がっくし。


さて、そんなトピックスの合間にも、フォノ再生のノイズ原因究明に取り組むワタシ。

前日の作業をなぞって再点検したのち、試聴を開始すると、1時間くらい経過したころに右chのホワイトノイズが大きくなり、ポツポツと泡立つような音がし始める。

うーん、困った。

腕組みをしてアンプを眺めながら、視線がふとJC2ヘッドアンプに止まる。

まさかね、そう思いながら、ヘッドアンプの配線を左右ch逆に切り替えると、なんと今度は左chからノイズが発生するではないか。

ありゃあ、なんてこった。原因はヘッドアンプかよ?

早速ヘッドアンプを外して昇圧トランスに交換して試聴すると… 万歳、ノイズは発生しません。

その後も試聴を続けたが、ノイズは発生しなかった。

ヘッドアンプモジュール内のキャパシターのリーケージだろうか? いずれにせよ、これで辻褄は合う。

ようやく真犯人を探し当てたぞ、明智君。

…って、目の付け所がダルすぎだろ!




by windypapa | 2017-09-09 22:30 | オーディオ | Comments(0)

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