赤い悪魔

昨日11月8日は韓国の大学入試のための一斉学力テスト。一定の時間内は空港も閉鎖して離発着を制限するほどの狂騒ぶりだ。学歴偏重社会はこれまで等しく高学歴者を幸せにしてきたが、今やそれが富が一握りの「勝者」に集中される格差社会に変貌し、ストレスと怨嗟が充満する社会に変わりつつあるようだ。
ベイブリッジを模した優美な姿の広安里大橋も、そこから身を投げる人が後を絶たず、思いとどまらせるために橋上に電話が敷設されたという。飛ぶ鳥を落とすサムソン、ヒュンデの2枚看板も、その裏に隠された社会の暗黒を知ってしまえば空しい。

さてすっかり秋色に被われた釜山の街並みだが、通勤の地下鉄車内はむしろ暑い。着膨れした乗客と軽いとはいえ気の早い暖房のせいだ。現地の人達は夏服からいきなりスーツの上にコートを着込むことに躊躇は無いようだが、「昔気質」を少しだけ継ぐ者としては、短いとはいえ秋は秋、冬とは区別して過ごしたいものよと、衣替えだけ済ませてコートには袖を通さない。人はこれをやせ我慢という。

そんな季節にお奨めなのが暖かいグクス(饂飩のような麺類)。夏はコングクスという豆乳麺(冷たい豆乳ベースの出汁に入った冷し饂飩)が主戦だが、これからの季節は暖かいカルグクスに止めを刺す。今日食したのは同類異種のパッグクス。小豆で作ったスープの温かい饂飩とでも形容しようか。
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見た目は汁粉に饂飩だが、砂糖は入っていないので汁粉のような甘さは無い。一口食べても薄味で出汁が利いているのかどうかもわからないほどだ。しかし食べていると小豆の甘さがほんのりと広がって旨い。小豆と饂飩の滑らかさが相乗して麺が口に優しく入ってくる。
キムチやカクトゥギと交互に口に入れると、また甘辛のバリエーションに味覚が刺激されて、食欲が噴出する。熱いので小皿にとって冷ましながら食していく。

これで一杯5,000KRW=約350円。横に見える食べかけの面は海鮮スープのカルグクス。こいつも旨い。3人~4人で2~3種類を頼んでシェアしながら食べるのが味に飽きずに食べるこちらの正しい方法。

ちなみに韓国では冬至の日、小豆の汁粉を煮てその赤い(小豆色というべきか)煮汁を指先につけて部屋に撒くそうだ。赤は魔物を退散させる色だから、ということだ。
日本の節分と同じルーツなのだろう。

それにしても撒いた煮汁はどうするの?
あとでサッと拭いたらいいそうだ。さすがケンチャナヨの国。

ごちそうさま。
by windypapa | 2012-11-09 23:46 | 日々是好日 | Comments(0)

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