パラダイムシフトのゴングを鳴らす

フィジカル面のメンテナンスでしばらくの間、毎月日本の病院に通うことになった。

今回の帰国では、我が家の庭で君臨するゴールドクレストの伐採と梅の枝の剪定というミッションも与えられた。
ゴールドクレストの一本が7mほどの高さに育ち、花粉でお隣の車まで黄色くするは、狭い庭の日照も遮られるは、等々持て余していたのだ。

ホームセンターで3,980円の電動チェーンソーを入手して俄か「ジェイソン」となり、一気呵成に伐採終了。ここまでは気持ちよかった。
しかしゴミの収集で持ち帰ってもらうよう、サイズを揃えてまとめる作業に何倍も骨が折れた。

さらに根の除去に挑むも、2時間ほどで断念。敗北感で埋め直す気力も失せ、家人にあきれられる。

さて、今回の帰国ではもう一つの楽しみがあった。

自宅で僕を待ち構えた包み箱。

中から現れたのはまるでボクシングのゴング?のような物体。果たしてこれは・・・?
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そう、これぞ満を持して登場の「Macbook用リニア電源」
PCオーディオ先駆者たちが異口同音で口にする、PCオーディオ再生上のキーポイント、PC電源部の強化。
回り道をしながらようやくここに辿りついた。

我が家のデジタル・コーディネーター?のO氏がMacBookの再生能力開拓のために製作したリニア電源。音戯会掲示板で評判を耳にして、矢も盾もたまらず製作を依頼したもの。

釜山のシステムのコンディション整備もぎりぎり間に合い、電磁波ノイズをミニマイズした環境でリニア電源を試すことが出来るのはありがたい。

Macbook正規電源を外してリニア電源“Gong”を接続し、バッテリーを外してから、正規電源で慣らし運転代わりに聴いた音楽を、比較のためあらためて聴く。
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ノイズレベルが下がり、サウンドステージが広がる。
音圧が上がり、出てくる音に「厚み」が増す。

言葉でいうとこういうことなんだけど、実際「うーん」と唸ったね。

ある意味、PCで再生する音楽として受け入れていたキャラクターが全面的に転換する事実を耳にすることになったのだから。

PCオーディオに関する記事やブログ書き込みを注意して読み返せば、ノイズ対策がいかに大きな課題であるかに気づく。多かれ少なかれ、ノイズの影響を受けるリスナーは僕以外にも相当いるんだろう。

実際そうした問題があるから、CD-DRIVEの外付け、USBケーブルの信号線と電源線分離、音楽再生に特化したPC / MPD Allixの活用、各種Switching電源のリニア電源への置き換え、などの対策が提唱されてきたはずなのだから。

僕自身、PCでオーディオを再生しながら、いつもどこかに「現状はこんなもの」というエクスキューズがあった。

もっとしっかり(対策を)したPCなら。ノイズ対策をしたケーブルなら。ノイズを拾いにくい?能率の低いSPなら・・・

耳を澄ませば気になるノイズへの不満と、PCオーディオならではのシャープな解像度と音場の広がりを天秤にかけ、片目をつぶって聴いてきたというのが本当のところだ。

先日の電磁波対策で音楽を鑑賞する「必要条件」を満たすレベルまでノイズを減らすことが出来たが、GONG効果をプラスして聴く音楽は、音像がまさに静謐から立ち上がり静謐に消えていく、「間」の静けさの鑑賞に堪えうるそれである。

それにもましての音の厚みである。
後ろに満々と水を湛える水源に立つ蛇口から直接水を飲むような、圧倒的な兵力の後陣が踏み立てる土埃に煙る大軍に平地で遭遇したような、とにかく部屋を満たす音の密度が今までのルールを無視している。

広く薄く鮮明に、とまるで液晶TVの宣伝文句のように、気持ちよく広がるPC再生音は、CDやアナログの音とも違う独特の再生音として好意的に受け入れてきたのだが、今聞こえてくる音の前では、鮮明で気持ちよく広がっていく気持ち良さよりも、ある種の「軽さ」や「薄さ」、「堅さ」が耳につく。

じゃあ今の音は何かと聞かれると、「自然な音」という表現しか思い当たらない。
広がりや精緻さに耳が惹かれると言うより、ウェルバランスの、自然な音。
あるいは「堅牢な基礎の上に立つ腰の据わった自然な音」、とでも言おうか。

うーん、ちょっと我が家のPCオーディオにとって、パラダイムの転換だな。
悩ましい、悩ましい、と言いながら、口元を緩ませてHDDの音源を次から次へとあらためていくのだ。かはは。
by windypapa | 2012-06-09 22:50 | オーディオ | Comments(0)

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