Lindemann "Swing!"

有楽町のTokyo International Audio Showに行ってきた。例年はアメフト観戦やゴルフの予定で土日は埋まるのだが、今年は会社も左前でそれどこじゃなく暇ってワケ。久しぶりに傅さんや和田さんの話を聞こうと朝から出掛けて行ったのさ。
傅さんの最初のセッションの前にいくつかブースを回ったとき、リンデマンのところで足が止まった。新鮮味のまるで無い平凡を絵で描いたようなコンパクトなトールボーイタイプのスピーカーが発する音に惹き付けられたのだ。

流れていたのは幻想交響曲。18cmほどの口径のスピーカーから出ているとは信じられないワイドレンジで切れ味の良い音がびしびしと気持ちよく、グランカッサも難なくこなす。音場はワイドで奥行きもあるが、スピーカーの後ろにたなびくだけでなく前に出てくる力がある。そして何より音に滲み(歪み)が無い。

リンデマンのエレクトロニクスにはあまり興味を持っていなかったが、「普通」のスピーカーからこれだけの音を出させるのだからこれは侮れないなあ、などと思いつつ、普段聞くイニシエのJBLに耳が慣らされてるせいだろうとも考えていた。ブースを立ち去る際スピーカーのコンストラクター名を見たらLindemannと記されていて驚いた。作っているのはエレクトロニクスだけだと思っていたが・・・。

いよいよ傅さんのブルメスターのデモを聴く。なんとこちらもブルメスターとして本邦初登場のトールボーイタイプスピーカーのお目見え。今回はゲルマンスピーカーの競演かい?
エージング不足と言いながらシュツットガルト室内管弦楽団Die Rohre=The Tubeなどなかなかの音を聞かせてくれる。

が、しかしLindemannの音が耳朶に残る。ううむ、ひょっとしてあのスピーカーは普通じゃなかったのでは・・・?

確かめるべく12時からのLindemannブースの和田さんセッションに迷わず向かう。人気のYGアコースティックのスピーカーがデモのシステムから外されているせいか、客の入りはもう一つのようだ。
和田さんが来る前にMacで鳴らす音を聞いて確信する。このスピーカーは只モノじゃない。
代理店の人曰く、CDをMacでリッピングしてUSBで取り出し、LindemannのDD Convertorで24bid 96KHzに変換しDACに送り出しているらしい。ひょっとしてこいつも一役買っているのか?小さなDD Convertorにも興味が沸々と湧いてくる。

そして和田さんのセッション。和田さん自身もこのスピーカーに強い感銘を受けたとコメントし、確信を強める。
前に着席する人にブロックされ、音場の広がりや奥行きは先刻程感じられないが、歪みの無い音がハイスピードで飛んでくる快感とダイナミクスに感服する。

和田さんらしくJazz,Pops中心でプログラムが進むが、ビートはもたつかず切れが良い。しかし白眉はやはりコジェナーのヘンデルアリア集や田部京子のシューベルト「ます」などClassical Musicだと見た。「ます」のコントラバスの太太した音に聞き惚れる。


Lindemannその人と細君も同席し本人自らdemoの際丁寧に自分のスピーカーを説明する。1993年からスピーカーを自作し、これが初めての市販品でない。セラミックに出会いその可能性に賭けたが扱い難い部分も多々あったこと、クロスオーバーを出来るだけシンプルにしたこと、等々、誠実な人柄がしのばれる振る舞いに好感が持てる。

デモ終了後声を掛けて夫妻と少し立ち話をする機会を得た。一個の私人に対しても誠実に説明をしてくれる。小さな口径のセラミックスピーカーを活かすため堅さとレゾナンスを両立するエンクロージャー素材の選定に拘り、コルクをコアに家具用リノリウムと木材を何層もレイヤーしたものに辿り着いた話など伺った。
価格は未定だそうだが、見た目ははっきり言って凡庸なためあまり高価だと市場に受け入れられないのではないか?

今月末にも発売予定だそうなので、皆さん、とにかく聞いてみて下さい。
by windypapa | 2009-10-04 16:15 | オーディオ | Comments(0)

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