マークレビンソン MLC-1 帰還す

2月に顛末を記したが、コイル断線で戦線を離脱していたマークレビンソン MLC-1が修理を終えて戻ってきた。

実は武田氏にハウジングを開けてもらったものの、その後の修理は結局オーディオファブ古屋さんにお願いすることになってしばし横須賀に厄介になっていたのだ。

こちらでコイル巻き直し(銅線パラレル巻き。ちなみにオリジナルは銀線。パラレル巻きは元々の仕様で、こうすることで同じ出力でインピーダンスを落とせるそうだ。凄く手間がかかった由。古屋さん、謝謝)、針先交換(楕円針)を実施、新生MLC-1となって帰宅した次第。
包みを開けると、特性表が添付されている。うーん、ワクワクするなあ。

でもStudioへの取り付けは相当手がかかるので、暗くなった本日は無理をせず、翌日の日中に実施することにする。

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さて翌日。あいにくの雨天で日中もさほど明るくないが、灯りをつけて作業に取りかかろう。コンタクトレンズを外し遠近両用眼鏡に替え、工具類を揃えて、いざ。

まず現行のフェーズテックP3を注意深くアームから取り外す。

次にMLC-1の出力端子に細いリード線を注意深く接続し、アームへの接続作業にかかる。
(さっきから注意深くを連発して国語力のない奴だとお思いでしょうが、これはそうとしか言いようがないのです。)
これが難作業で、まずMLC-1を止めるネジ穴がカートリッジ内側下部にあり、ネジ穴に予めナットを挿入して何らかの方法で保持したままアームに付いたシェルの上から通したネジを嵌め込むのだ。

いや、実のところ一番確実なのはアームとシェルの接合部のネジを四つ外して予めカートリッジをシェルに固定し、然る後にアームとシェルを接続、最後にリード線を端子に繋ぐという方法なのだが、ついショートカットしてしまうのだ。いかんいかん。

それか今思いついたんだけど、テープでカートをアームに仮どめして作業するって手もある。

で、ショートカット方式の際のコツなんだけど、綿棒を短く切って少し綿を削って身を細くした後、ナットを入れたカートリッジの穴に押し込んでナットごとカートリッジを下から保持しながら上からシェルを通してネジ止めする、ということなんだ。どうも文字で上手く説明できないな。

つまり左手で下から綿棒でカートを支えながら、右手のドライバーで上からねじ止めするっていうこと。

とにかく針先を折らぬよう細心の注意をしながら上記の要領でカートをネジ止めするっていうのは思わず息を止めた上に指先も震えそうになる作業なのだ。

カートの取り付けが終わったら今度は針先が正しくスピンドル中心に向かうようアーム台の位置をネジで調整する。この辺りはリニアトラッキングプレーヤー特有の調整作業なんだ。併せて針先の方向性も確認する。ふう。

次は針圧の調整だ。シュアの針圧計を使って1.8gに合わせる。(正確な資料はないがMLC-1の適正針圧は1.5〜2.0gといわれている。)Studioの針圧調製用のウェイトはアームの構造物の下に位置していて毎度のことながら作業のしにくさに閉口する。

次にレコード盤の上に実際にカートリッジを落とし、アームの平行を見る。これはたまたま手を加えないでOKだった。ラッキー。このアームの高さ調製は実に面倒なのだ。

さてさて作業を終え、道具を片付け、いよいよ音を出してみる。

バーンスタイン/NYP チャイコフスキー「悲愴」、Beatles「Abbey Road」、Count Basie「Basie Jam」をターンテーブルにのせる。まだまだ慣らし運転のせいか幾分中高域にアクセントが乗り、少し神経質な表現だ。MLC-1の出力も0.18mvと低いうえ、インピーダンスもML-7のフォノ入力とマッチしていないようだ。

夕食後、プリをマッチョマシン、Mark Levinson ML-1に繋ぎ替えてショルティ指揮シカゴ響のマーラー「千人の交響曲」第4楽章を聴く。

この選手起用はズバリ的中、素晴らしい出来だ。

ML-7の受けのインピーダンスを調製してこそ本当の比較が出来るのだろうが、いや、それにしてもあっぱれだな。ML-1。

クライバー指揮のシュトラウス「こうもり」に聞き惚れる。
久々の贅沢な時間。カートリッジ取り付けの苦労も報われるってわけだ。

(写真はCD)
やはりMLAS時代の両エース、ML1と7は手放せない。

それにしてもイニシエの機材でオーディオをやるということはいろいろと物入りなことですなあ、御同輩。
by windypapa | 2009-05-06 18:26 | オーディオ | Comments(0)

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